『ピクミン3』は紛うことなき傑作。

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ピクミン3 ゲーム

この記事は、大昔に別のブログで書いた、WiiU版『ピクミン3』レビューです。Switch版のリメイク『ピクミン3デラックス』の発売を機にこちらにコピーしておきます。


大体いつもそうなのだが、全くその予定がなかったのに、衝動的にWiiUを買ってしまった。

直接のきっかけは、松本人志と宮本茂の対談動画を見て、モーレツに『ピクミン3』をやりたくなったからだ。

ピクミンはゲームキューブで1を途中までやったが、その面白さについてはよく分かった。途中までしかやらなかったのは、その時ゲームから離れていたからで、特にゲームキューブのゲームは買って起動してみて終わり、というのが多い。しかもピクミン1にはクリアまでの日数制限があり、こういうプレッシャーが気軽にやるモチベーションを大きく削いでしまったということもある。

そして、「2」を飛ばして「3」。

先に言っておくが、「3」をクリアした後、「Wiiであそぶピクミン2」を買って、目下プレイ中である。よって、以下に書く事は2との比較論になる。

 

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3批判は全くの的外れ

まず、ピクミン3の批判点としてよく言われるのが、「ボリューム不足」である。たしかにシリーズに慣れていない自分でも結構あっさり終わった感じがあるので、シリーズをやりこんだ人にとってはそう感じられることもあるかもしれない。

が、印象としてはそうでも、批判としては大いに的外れだと、2をやって感じた。

詳しくは追々。

戦略性の深み

『2』のマップ構成は、かなり大雑把な地上マップに洞窟の入り口が複数あり、その中を探索する。洞窟の中は景色はもちろん、構造もかなり単純で、飽き易い。

一方『3』の舞台は、基本的に全て地上である。洞窟はあるものの、『2』のように地下に降りていく階層構造のものは一切出てこない。狭くて暗いところが嫌いな小生にとってはこの時点で3の圧勝なのだが、さらにその地上マップが広大な上に立体的で、既存の赤・黄・水に加えて新しく登場した羽・岩ピクミンを複合的に駆使しないと攻略できない構造になっている。

『2』は場当たり的な攻略でもよかったが、『3』をスムーズにクリアしようと思うと、ゲームパッドで全体マップを見てクリアまでの大まかなプランを立てなければいけない。

そこで大きなポイントになるのは、3人に増えた主人公プレイヤーと、そのプレイヤーをピクミン同様に「投げる」ことができるシステム、さらには全体マップから任意の座標を指定して「ここまで移動」を自動で行うシステムである。

これらの要素によって戦略性は格段にアップし、「マネジメント・パズル・アクション」(←適当に名付けました)としての完成型に至ったと言える。

とはいえ、ストーリーモードは『2』のように全く時間制限なしで探索できるわけではないにしろ、実質的にはほぼ無制限なので、そこまで必死にやらなくてもクリアはできる。これが3の良い所で、一度クリアしてももう一度短時間クリアに挑戦したくなるのである。

 

本番はミッションモードか?

ストーリーモードはダラダラやっていてもクリアできるが、ミッションモードはそうはいかない。成果によって、金銀銅のメダルがもらえるが、ストーリーモードのノリでやってしまうと何ももらえず、先述したマネジメント能力がシビアに問われる。すなわち、3人のキャラクターのうちの1人を動かしているからと言って、残りの2人をじっとさせておいたらメダルなど到底もらえないのだ。

『2』でのキャラクタ振り分けは、待機かあるいは壁壊しくらいの時にしか使わなかったが、3では「ここまで移動」によって非常に戦略的なマルチタスクができるようになった。それはすなわち、頭を使わなくてはならなくなったということである。

ボリューム不足を感じるのはむしろミッションモードで、パッケージ時点では15ステージほどしかない。100ステージほどあれば半年は遊べそうだ。宮本茂は追加DLCが出ることを匂わせているが、早く出してほしいところ。

 

進化した操作性

さらに2からの比較として良くなった点と言えば、操作性が挙げられると思う。

まず、ピクミンの芽を抜く際、『2』までは「空振り」して隊列ピクミンを投げてしまうことがよくあるが、『3』では「引っこ抜く」表示が出るので慌てなければ間違うことがない。

また、ターゲットロックができるようになり、『2』のように飛行原生生物を狙ってはあさっての方向にピクミンが飛んでいくということもない。

この操作性に加えて、先述したキャラ切り替えシステム、「ここまで移動」をズダダダッとこなす俺カッコイイ!となること間違いなし。

ところで、『3』はWiiリモコンでもできるし、松ちゃんとの対談ではむしろWiiリモコンを奨めていた宮本氏ではあるが、Wiiリモコンって「ここまで移動」ができるんだろうか?説明書を見てもどうもその方法が書いてないし、もしできない仕様ならば、ハッキリ言うが、『3』をWiiリモコンでやる意味など全くない。

 

うっとりHDグラフィック

言うまでもない事だが、ハードを1世代飛ばしたピクミンはグラフィックのレベルも凄い。HD対応になったWiiUで表現されるフィールドは非常に色鮮やかで、この点においても洞窟を廃止した意味は大きいと思う。登場する果実もほぼ実写で、実に美味そうだ。

 

教育的効果

ピクミン3はうちの6歳の息子がえらくハマって、一緒にいる時にしかやらなかったので、クリアにひどく時間がかかった。

もっとも、一緒にやると言っても息子にゲームを進めるほどのスキルはあろうはずもなく、最新セーブデータで好きにやらせて「本番」はその日を遡る、という形だった。

しかししかし。

「本番」で小生がやってる最中、ゲームパッドでマップを見てどこかに進もうとすると、「あ、そこの途中電気のやつがおるから黄ピクミン連れていかな」とか「途中にアメちゃん(ペレット)あるから取って」など、方向音痴の小生よりはるかにピクミン内の地理を頭に入れているのだ。これは驚いた。

それだけではない。

実践で使えるほどではないにしろ、3人のキャラクタに役割分担させ、壁を壊している間に別のキャラを使って原生生物を倒したりするなど、子供なりにすごく頭を使っている。

2人同時プレイができるミッションでは、連れているピクミンが少ない小生のキャラに「あ、ピクミン分けてあげるからちょっと待って」などと協調性も見せる。

これは冗談ではなく、本当に知的ゲームだと思う。

効率よく部下を使わなければいけない世の管理職の研修にも使えばいいのでは、と思うほどだ。

というわけで『ピクミン3』、小生にはこの1本でWiiU本体の半分は元を取ったとも思えるほど名作で強くオススメしたいのだが、まあ、感性は人それぞれですから。

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