オリエンタルラジオ中田敦彦氏による「松本人志は審査員やりすぎだから減らせ」論について。
サムネイル情報:norio nakayama from saitama, japan – ロンドンチャレンジ沖縄ツアー, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=23639457による
まずは俺ツイート。
オリラジ中田がまた松ちゃんに嚙みついた!
オリラジ中田の発言は、言わばアレルギー。動物は外敵から身を守るための免疫機構を持っているが、様々なばい菌や寄生虫から逃れて衛生的な環境で住むようになった人間の場合、その免疫エネルギーが余って暴走し、自分自身を攻撃するようになる。これがアレルギー。
ダウンタウン松本は、ただの「めちゃくちゃ売れたお笑い芸人」ではなく、過去のお笑いのスタンダードを作り変えてしまった人。その意味において、彼は「神格化されている」のではなく、「神そのもの」であり、以降の芸人の体の一部になった。
オリラジ中田は、自らお笑いをドロップアウトし、教育・教養系YouTuberに身を落としてしまった人。だがどこかに残るお笑い芸人としてのプライド(コンプレックス)が「余ったエネルギー」となり、本来体の一部であるはずの松本人志を攻撃してしまうことになった。
教科書や自己啓発系の本を読んで、大きな声でハキハキ口からコピペするだけの安直なYouTuberという道を選んでしまった中田は、気づけばライバルのいない「衛生的な環境」にいて、アレルギーが出やすくなってしまった。
その攻撃はめくら撃ちになってしまい、流れ弾に当たってしまったのが霜降り明星の粗品、ということになる。
【教訓】元々アイデンティティーの脆い人間が孤独な道を選んでしまうと病む。
同じカテゴリーの芸人は?
お笑いの道から外れて目立ってしまった人と言えば、オリラジ中田の他にはキングコング西野やウーマンラッシュアワーの村本なんかがいます。
西野は、お笑いの才能はないけど明るいメンター系クリエイターとして活躍(してるのかどうか知らんけど)中。いろんな意味で軽薄で、毒にも薬にもならない存在です。
村本は、元々松本人志のことをめちゃくちゃ尊敬する芸人だけど、道を踏み外して政治運動家に。でもかまってほしくてたまに松ちゃんをいじる。
中田はよく分りませんが、「松本さんの世話になったことがない。飲みに連れて行ってもらったこともない」とわざわざ言うくらいですから、やっぱり尊敬していたのでしょう。その上で、今拗ねている、と。
中田はどの立場から発言しているのか
ところで、あっちゃんは【どの立場から】物申しているのでしょうか。
もし「お笑い芸人として」と言うことであれば、最近いつお笑い芸人の仕事をしたんでしょうか?私の知っている彼のYouTubeでは、教育あるいは自己啓発系の配信しかしていないようですが、ドストエフスキーを読んだことのない私には、あっちゃんの笑いは「どこで笑わそうとしたかすら分からない」くらい高度ということなんでしょうかね。
どの立場であろうと筋違い
ま、お笑い芸人であろうとなかろうと彼の主張がスジを違えているのは、ひろゆきの指摘どおりです。
テレビの世界(今では地上波以外も含みますが)においては、どんな大物であれ、常に市場原理に晒されています。松本人志もビートたけしも、とにかく数字が気になって仕方ないと言います。それは、芸能界でどれほど偉くなったとしても、視聴率が取れない番組はすぐに打ち切られたり企画を変更されることからも分かります。例えば『ダウンタウンなう』は番組開始早々に企画を変更されていますし、かつてビートたけしと石橋貴明という超大物2人を揃えて始めた『日曜ゴールデンで何やってんだテレビ』はとんでもない低視聴率を記録した末、たった2クール(半年)でひっそりと終わっていきました。
つまり、どんな大物であろうと若手であろうと、今テレビに出ているタレントは、視聴者の需要があってこそであり、松本がやりたい!と言っているからお笑いコンペの審査員をやっているわけではないのです。
仮に中田の主張を真に受けて松本を入れずにお笑いコンペをやったとしても、そこには必要な権威がありません。なぜなら、松本人志の代わりができるお笑いの権威など存在しないからです。ということはつまり、視聴率が取れないということになるわけですよ。
中田がその状態を不健全だと言うのであれば、それこそひろゆきの言う通り、自分で主催すれば良いじゃないですか。ドストエフスキーやモーツァルトと同レベルの権威を持つ中田大先生ご自身が、です。
でもできませんよね?お笑いの才能もなければ人気もないし、自身がスポンサーになれるほどの財力もない。
他人に関わりを強要することのカッコ悪さ
今回のこの騒動を故意の炎上商法ではないという前提に立つなら、やはり彼には精神上の問題を感じざるを得ません。
このサイトに彼の異常性を示すエピソードの数々が紹介されていますが、むしろここに書かれてる「異常性」に関しては個人的には好感が持てるところです。少なくともポジティブな興味を抱いてしまいます。
今(というかここ数年)起こしている騒動は、逆に陳腐でスケールが小さいのですよ。もう単純に子供の頃から人間関係が不遇でアイデンティティーが揺らぎ続け、そこに中2病がブーストをかけて筋違いなキレ方をしてしまっている、と。
単独でヤバいヤツってのは自己完結するものなんです。つまり、誰が関わらなくても奇行を続けてるヤツはそれなりにカッコイイんですが、あっちゃんの場合は他人に関わりを強要して、相対的に存在感を示そう(アイデンティティーを再構築しよう)としているのがめちゃくちゃカッコ悪いんです。わざわざ住宅地に近い市街地で爆音を立てて走り回る暴走族と同じなんですよ。
その点で言えば、松本人志は君臨する覇王なので仕方ないとしても、酷い巻き込み事故に遭ったのは霜降り明星・粗品。あっちゃんは粗品に恨みがあったのかどうか知りませんが、よくもまああれだけ嫌らしいやり方ができたものです。私もちょいちょい笑いをよく分かってない人に「粗いフリ」をされて困ることがありますが、粗品は「無理ゲー大喜利」を出題されたようなもの。そこになかなか正解なんてものはないでしょうが、彼が答える前にせいやがキレちゃったのはペケですね。相手が誰であれ、芸人は笑いで返しましょう。
子供に見られても平気か?
この件に限ったことではないのですが、私が普段の生活、特にSNSの利用において自分のルールの上の方に置いてるのが「このアカウントを自分の子供が見ても恥ずかしくないような振舞いをする」ということです。どんな馬鹿なツイートであろうとどんな下ネタであろうと、もし子供が見ても「とうちゃん、カッコイイ!」と思われても「とうちゃん、みっともない!」とは思われないよう気をつけています。
さて、あっちゃんはどうでしょうか。自分の子供が将来こういった騒動を認識できるようになって「さすがは父ちゃん!」と思ってくれるんでしょうか。
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