ほぼ1年前にPS4のスパイダーマンを購入してレビューを書いたんですが、それは前のブログの話。てっきり引っ越ししてたと思ってたらしてませんでした。もはや古い情報ですが、名作なのでこちらにも残しておきます。ってことで、以下は2018年10月に書いた記事です。
とにかくやることがいっぱいのスパイダーマン
PS4のスパイダーマン、クリアしました。
ファーストインプレッションの期待を全く裏切らない、文句なく面白いゲームでした。
移動に関しては最近のゲームの標準になってしまっている、目的地に目印が付くという新設設計です。これが直ちに良いことではありません。ドラクエではボロクソに書いてますから。しかし、スパイダーマンではOK。「移動して攻略」がとにかく面白いんです。
その攻略も、ただ敵とガチャプレイで戦うだけではありません。
カーチェイス
鳩チェイス
アンテナ修理
思い出ポイント探し
観光名所探し
アジト殲滅
爆弾除去
汚染物質除去
その他科学調査
などなどスパイダーマンの仕事は多岐に渡ります。
手っ取り早くエンディングに向かいたい場合は、メインストーリーを進めれば良いのですが、目的地に向かってたら必ず途中で警察からの無線が入り、犯罪現場に急行することになります。無視しても構いませんが、おそらくスルーする人なんてほとんどいないでしょう。行けば楽しいバトルが待っている上に、レベルが上がりますから。
それが済んで、改めてストーリーに進もうと思ったら近所にハリーの研究拠点を発見。これだけ済ませて行くかとミッションを受けます。海に行って薬を撒いてこいだの、大気汚染のサンプル採ってこいだのいろいろと注文を受けるんですが、このミッションも全部楽しい。
「さあて、ようやくメインストーリーだぞ」と思ったら、近所に観光名所を発見、写真撮影をしたらこれまた経験値になるので、まあちょっとだけ寄っていこうと。
いつ終わんねん!!!!
と突っ込みながらも、どれもこれもが見事に面白いんだから嬉しい悲鳴でしかありません。
スパイダーマンの神髄は丁寧な作り込み
改めて、このゲームの凄さは、新しいアイデアらしきものが特に見当たらないんだけど、とにかく丁寧にボリュームたっぷりに詰め込んで「神ゲー」と評されるほどまでに面白くしているところ。
ウェブスイング一つとっても、これ自体はかなり昔からゲームで再現できていましたが、おそらく気持ち良さという点では今作が最高でしょう。
メインストーリーとサブクエストを切り分けて好きなように勧められる構造は、『龍が如く』シリーズに代表される、お手軽なオープンワールド系ゲームの手法です。
アジト攻略の、最初のうちは自分の存在を悟られずになるべく多くの敵を片付けてガチンコバトルを楽に進めるというやり方は、まんま『メタルギア』シリーズです。
ただのムービーにQTEを織り交ぜて無理やりインタラクティブにする手法は『シェンムー』。
各ボス戦、特にラスボスの攻略なんかは、明らかにゼルダシリーズやマリオシリーズを研究していると思われます。
個々を観察すると、何も新しい要素はないのに、そこにスパイダーマンというキャラクター、ストーリー、そして能力特性を実にうまいこと乗っけて、最終的にオリジナリティ溢れるゲームにしてしまっているわけです。
スパイダーマンは「中に入り込める映画」
暴走気味の恋人MJの行動に振り回されることになりますが、時々このMJ視点になって操作することになります。当然、ピンチに陥ることになりますが、同時にスパイダーマンが救出に向かうことになり、助けに入ります。この辺のプレイヤーの介入の仕方と演出は憎たらしいほどかっこ良かったりします。
もちろんこのシーンだけでなく、介入できるアクションムービーのシーンが多数あり、それが鳥肌モンの興奮をプレイヤーに感じさせてくれます。ヘリコプターのシーンで心拍数が上がったプレイヤーも多かったことでしょう。
この辺、昔FF7を初めてプレイした時に感じた「ダレる感覚」を全く感じさせたい工夫が施されているんですよね。分かりやすく言えば、「操作でき、中に入り込める映画」なのです。
難しいけど誰でもクリアできる?
難しいけど誰でもクリアできる?
バトルその他のアクションの難易度は存外に高く、アクションの苦手な私は最も簡単な「フレンドリー」に設定していたんですが、それでも最初は死にまくり、「このゲーム、クリア無理やわ…」などと思ったんですが、プレイする度に上手くなっていくのが実感できます。この辺のバランスも実に絶妙で、おそらくその製作には無数のテストプレイによる調整が入ったものと想像できます。こういうプロ意識の高い仕事は素直に感動してしまいます。
声優にもっと注目して!
このゲームが語られる際、あまり注目されていないようですが、私は声優も非常に大きなポイントだと思っています。
私は大昔から、アニメ・実写・ゲームを問わず大作ゲームにそこらへんのタレントを使うという風潮に憤慨し続けているのですが、スパイダーマンには一人もタレント声優が出てきません。
主人公のピーター・パーカー役には、興津和幸さんという声優さんが起用されています。私は知りませんでしたが、地上波版アニメの初代ジョジョを演じられたそうで。
この人が演じるピーター・パーカーがめちゃくちゃハマってるんですよね。正義感が強くて相当に頭が良く、かつポジティブでどこか軽薄、というこのゲームのピーター・パーカー役にこれ以上の人はいないのではないかと思うほどです。ここでもプロの仕事を見せつけられました。
返す返すも、シェンムーの安めぐみは酷かったし、この間地上波で観た『アントマン』の内田有紀もまあ酷かった。一番酷かったのは『アベンジャーズインフィニティ』の(略
売ろうと思ったらDLC出るのかよ
そんな神ゲーレベルの傑作スパイダーマンですが、クリアしたら早々に下取りに出そうと思っていたらDLCが配信されるんだそうで、まだもうちっとだけ続くんじゃ。
同様に私が極めて高い評価をした『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド』はDLCも無視したんですけどね、スパイダーマンは全部やりますよ!
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