俺の平成電脳戦記(5)1986年ファミコン・ディスクシステム登場

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ファミコンディスクシステム ゲーム
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でもディスクシステムには独自の文化が…?

以上のようなことから、いわゆる「大作」はロムカートリッジに譲ることになってしまったディスクシステムですが、それで存在意義が失われたわけではありません。大きな容量の必要がないレベルのゲームについてはコストがかなり安くつく分、やはり相性が良かったのです。

例えば任天堂からは、『バレーボール』『アイスホッケー』『プロレス』などの、おそらく容量はめちゃくちゃ小さいであろう、にも関わらずすごく面白かった名作スポーツ物が生まれています。

サードパーティーではコナミの活躍が目立ちます。同じく『エキサイティングビリヤード』『エキサイティングバスケット』などのタイニーなスポーツ物のみならず、『愛戦士ニコル』『謎の壁ブロック崩し』そして3D対応の『ファルシオン』その他いろいろなタイトルを発売しています。

方の力の抜けたタイトルが多かった?

任天堂の『スマッシュピンポン』は、元々コナミがMSXで発売していた卓球ゲームのファミコン移植版ですが、はっきり言ってわざわざ金かけてロムカートリッジにするほどの内容ではないんです。多分容量はスーパーマリオの半分も使ってないでしょう。ところがゲームとしてはめちゃくちゃ面白い傑作なんですよ。これ、多分ディスクシステムがあったから移植できた作品なんだと思います。

カートリッジで出すような大作は作るのに予算もかかるしリスクも大きい。そんなゲームのためにディスクシステムは活躍しました。

例えば、(それほど続きはしなかったものの)サン電子の『ナゾラーランド』はディスクマガジンの体を採って発売されました。アイレムからは『きね子』シリーズというパズルの名作も出ています。データイーストからはアドベンチャーゲームの神宮寺三郎シリーズ等々、肩の力の抜けた作品がディスクシステムには多かった印象です。

ディスクシステムにしか出せなかった“味”

それまでのファミコンは、電源を入れればその瞬間にそのゲームのタイトル画面とBGMが流れるというのが当たり前でした。これが半導体メディアであるロムカートリッジの特長でもあります。

他方、ディスクシステムは、電源を入れると「ディスクシステムのオープニング」が表示され、その後ロードのために待たされます。このロード時間が良かったんですよ。ジェットコースターが落ちる前のガタガタ登っていく感覚と同じです。「空腹こそ最高の調味料」と言いますが、このじらされることによってもたらされる高揚感は何とも言い難いものがありました

全く無音、しかも大抵は「しばらくおまちください」などのメッセージ以外は真っ黒の画面を見つめること十数秒後に現れるゼルダやドラキュラのオープニングには、カートリッジでは生じない愛おしさを感じたものです。

ちなみに、パソコンの方ではそのちょっと前までカセットテープによって供給されるゲームが結構ありました。というか、機種と時代によってはそれが当たり前でした。ディスクシステムでも遅いと感じたプレイヤーは結構いたと思いますが、カセットテープはその比ではありません。待っている間に漫画を読むのが当たり前でしたから。そしてそれもやはり味だったのです。
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