【ゲームは1日1時間条例】ゲーム脳の前に親の脳はどうなってる?

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ゲームは「良い影響しかない」vs「悪い影響しかない」

テレビゲームが「良い影響しかない」vs「悪い影響しかない」という対立軸の上で論じられる光景は実に頭が悪い。

包丁1本持たせて絶品料理を作る人間がいれば、人を殺すヤツだっている。

「どちらか」ではないのだ。

これ、結構昔に私が書いたいわゆる「ゲーム脳」についてのつぶやきで、包丁の例はどっかの国会議員さんも引用してくれていたようです。引用大歓迎ですが、できれば引用元を明記してブログの宣伝をしてくだされば幸いです。

 

当ブログの本館の方では、
「何かを考察したり論じたりする際に、対立構造に組み込まれてはいけない」
ということをしつこく何度も書いています。

この愚かさの最も分かりやすい例が、「ゲームの影響」と「フェミニズム」なんですよ。

 

フェミニズムというのは本来、歴史的に封じられてきた女性の能力の発揮や権利の行使を正当なものとして認め、男性と同じように社会で活躍したり生き甲斐を感じたり不当な抑圧から解放するのが目的であるはずなのですが、頭の悪い連中に議論を任せておくと、「男性vs女性」という異性の相互嫌悪=男女の戦争という形になってしまうのですよ。

「アレも男のせい、コレも男のせい、郵便ポストが赤いのもうちのポメラニアンがうれションするのもAKBオーディションに落ちたのも全部男のせいだ!」

という頭の悪い女がいたら、一方で、「フェミニズム」と聞いただけで「過激フェミ」の烙印を押して罵倒をぶつけるだけで議論を放棄してしまう頭の悪い男もいるのです。

「ゲーム脳」ってなに?

で、「ゲーム脳」についてもそうで、ある大学の偉い教授先生が「ゲームをやり過ぎると脳に特定の変化が表れ、判断能力を欠如するようになる」みたいなことを主張すると(「ゲーム脳」の本来の定義はこういうやつです)、「そんなワケがない!」と反論するゲームファンが出てくる。

ここでの科学的な反論は「ソースが足りない」=「そう言い切れる証拠はない」ということであって、「そんなワケがない」ではないのです。

私は「ゲーム脳」にも懐疑的な一方で、これに短絡的な反駁をするヤツはゲーム云々の前に頭が悪いと思っているのですよ。

 

アンチ「ゲーム脳」論者は、つい勢いで
「ゲームに悪い影響なんかあるわけがない」
と言っちゃうんです。

いや、アホかと。

「悪い影響が一切ない」ってことは、「良い影響も一切ない」ってことですよ?

そんなワケないじゃん。

 

特にエロゲーにおいて、

「エロゲーなんかやるから性犯罪が増える」

なんて主張する人に対して「そんなワケないだろ!数字を調べたのか」と反論する姿勢には賛同しますよ。この主張はいかにも短絡的ですから。

でも勢い余って「ゲームは悪い影響を与えない」と言っちゃったら、もうその時点でその人の言うことに何の説得力もなくなってしまうのです。

良くも悪くもゲームは影響力を持つ

ゲームが良い影響力を持つことは間違いありません。

テトリスやぷよぷよ、動くジグソーパズルの類、ロードランナー、さらに古くはキャッスルシリーズや倉庫番など、ビデオゲームでしか実現できないパズルゲームはいくらでもあります。言うまでもなくこれらの作品は脳を鍛えてくれます。

シューティングゲームやアクションゲームや反射神経・運動神経を鍛えてくれます。

信長の野望から歴史に興味を持つ人もたくさんいます(私もその一人)。

RPGから倫理観を育まれる少年もいるでしょう。

詳細な例示をしていくとキリがないので、いずれ「頭に良いゲーム」などで記事を1本書く予定です。

 

その一方で。

あるフライトシミュレーターファンの一人は、趣味が高じて「自分でリアルな飛行機を操縦してみたい」と実際の飛行機をハイジャックしました。現実に起きた事件です。

これほど分かりやすい例ではないにしても、悪い影響だっていろいろと想像はできるんですよ。

エロゲーだって、その存在のおかげで性犯罪が低く抑えられてるかもしれないし、エロゲーから刺激を受けて性犯罪に走ったヤツだって中にはいてもおかしくありません。

アダルトビデオで見たことを現実の女性にやって嫌われた、なんて話もあるんですから、ゲームで同じことがあったって全く不自然ではないのです。

 

大事なことは、ゲームは人間に影響を与えるということであって、それが良いか悪いかなんてことはなかなか一概に言えないのですよ。

 

「ゲーム脳」を論じる前に、親の脳はどうなってる?

私はゲームだって頭に良いんだと思ってるからこそ、子供には積極的にゲームをやらせています。

と言って、際限なくやらせている訳ではありません。

たとえ良いゲームだとしても、時間などの条件設定をしています。

 

例えばね、これも過去の記事に書いていますが、「ゲームばかりやり過ぎて、取り上げようとしたら子供がキレた」なんて話はいくらでもあるんですが、「ゲーム脳」提唱者の教授なんかはこの様子を「ほれみろ、ゲームによって脳が変形し、理性を失ってるんだ」と主張するかもしれません。

私に言わせれば、違うだろ、と。

ゲームを取り上げて子供がキレるなんて、親がだらしないからに決まってるんですよ。

具体的に言うと、親が規律を設けず、その時の感覚で「怒ってしまう」から子供はキレるんです。最初から、「コレコレこんだけ、やるべきことさえやったら後はどれだけゲームをしても良い」とか「上限は1時間半、その時点でセーブしてようがしてなかろうが強制的に電源を落とす」などとルールを設けて厳格に取り締まれば良いのです。

「やってはいけないこと」を明確にすることは「やらなければいけないこと」と「やって良いこと」を明確にすることと同義です。

「いつまでゲームをやってるんだ」という個人の感覚は、自分以外には曖昧で勝手なものに映ってもおかしくありません。

これを規律をベースにすれば「お前、宿題やってないな」だから「ゲームを取り上げる」、「上限の1時間半を超えてる」だから「電源を落とす」という“法治主義”になるんです。

つまり、子供がキレるのは、その前にまず親に十分な理性があるかどうかを疑うべきなのですよ。

 

で、「ゲーム1時間条例」

私だってくだらない条例だとは思いますよ。

でも、ここで多くの人に同調して「そんなの条例で決めてどうすんだ、バカか」と言ったところで何も面白くないので、ディベートのつもりで擁護してみます。

 

夜11時。ようやく1人になれて「よし、パパひとりで夜中のスプラトゥーンでフィーバーしちゃうんだ♪」とSwitchの電源を入れたら、息子の友達(小学生)がオンライン。

これ、やっぱり正常だとは思わないんですよ。

実際にその子に会った時に聞いてみると、休みの日は一日中ゲームしてるし、毎晩のように11時くらいまでやってるんだとか。

家に親がいないのか?って言うとそうじゃなくて、いるんです。

「ゲーム規制なんて法律で決められることじゃない。家庭のしつけの問題だ」っつってもですね、親がこんなんだったらどうしようもないですよね?

 

また違う同級生の男の子は、当時1年生か2年生だったと思うけど、ゲーム(当時はWii)を取り上げられて、母親に考えられないような暴言を吐いているのを見たんです。うちなら鉄拳が飛んでるレベルの。そのご家庭は、シングルマザーにして子供が3人いたので、いろいろとご苦労もあったかと思います。母親1人だとなかなか言うことも聞かないかもしれません。

 

まあ後者の例はともかくとして、前者の例はそれでも救いがないというか、条例が出来たからと言ってこんな親が変わるのかと言うと、やっぱり望みは薄いんですけどね。

「お前ら親がしっかりしないから、こんなバカげた条例を作らざるを得ないんだ」と伝わるかどうか。

その子自身がニュースを目にするかもしれないし、学校では先生も指導しやすくはなるかもね、くらいには思います。

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