びっくりするほど擁護されない宮迫博之
人脈芸人・カラテカ入江の仲介でヤバい闇営業に手を出した宮迫博之とその仲間達。中でも最年長の宮迫へのバッシングが止まりません。まずは話を整理しましょう。
芸人はなぜ闇営業をするのか
吉本興業が、そのマネージメント料の取り分があくどいくらいに高いことは大昔から有名ですが、その反面、闇営業を半分黙認する文化を持つ面白い会社でもあります。
闇営業を認めるくらいなら、取り分を控えて芸人の全ての仕事から会社に収入が得られるようにした方が良いのではないか、と言いたくなりますが、そういうやり方を取らないのは、おそらく伝統的に「会社の取り分を下げることはあっても上げることはできない」からでしょう。
闇営業を認める方が吉本は得？
つまり、限界まで会社の取り分が高い状態にしておくと、芸人が売れ始めた時に会社の売り上げが大きくなるわけですよ。で、芸人は売れ始めるとちょっとずつ会社と交渉して取り分を増やしていく、と。
例えば、９：１で吉本がマネージメント料を取れるとします。所属したばかりの芸人は当然食えないので闇営業もやるでしょう。それが５万円の仕事だとして、吉本の機会損失は４．５万円ですね。それを最初から８：２にするから全部会社を通せ、とやると、吉本は４万円を取ることができます。
しかしそのタレントが本格的に売れ始めて月間３００万円の売上を上げたとします。９：１なら２７０万円、８：２なら２４０万円で、月当たり３０万円の差が出てきます。さらにその先に月間３０００万円の売上を上げると、６：４か５：５かで、実に３００万円の差が出てくることになります。この額の大きさを考えると、若手芸人の闇営業などどうでも良いとなるわけですよ。
何から何までアウトの入江事件
入江はこの頃にはとっくに人脈自慢をするくらい、人脈ビジネスに手を染めていましたから、売上数十万の仕事であるわけがありません。宮迫やロンブー田村亮が出演していることからも分かります。一説には、宮迫には１００万円が支払われたと言いますから、でかい仕事ですね。仲介役の入江がどれほど取ったのかは分かりませんが、数百万円規模の仕事であることには違いないでしょう。
まずこの時点で、吉本との契約的にアウトってことになります。ま、契約書なんてないらしいので、口契約ってことになりますけどね。合計４００万円の仕事で取り分５０％だとしても、吉本は２００万円の機会損失があったわけですから、無視できるものではありません。
さらにそのクライアントが暴力団であったという事実。法に触れますから入江もその他のタレントも「知っていた」なんて言うはずはありませんが、ちょっと現実的にそれは考えられず、知っていたんでしょう。法的にアウトなことをやっていて吉本が許すわけがありません。
さらに、入江単品で闇営業依頼を受けたわけではなく、自分が仮想個人事務所になってその他のタレントをキャスティングしたわけです。
もう数え役満どころではなく、完全にアウトなんです。これは宮迫がどうであれ、です。
宮迫はなぜセーフ？
入江が解雇処分になるのは、見せしめとしても当然ですが、対外的にも、暴力団がらみで放置しておくわけにはいかないからです。
では宮迫はなぜセーフなのか？
宮迫は、「その客が暴力団であることを知らず」「１銭も金を受け取っていない」と主張しています。つまり、建前上、営業ですらなかったということで、解雇するほどの理由では到底ありません。もちろん実際は違うでしょう。相手が暴力団であることは知っていただろうし、１００万円くらい受け取らないと宮迫レベルのタレントが顔を出すなんてことは考えられません。吉本だってそれは分かっているでしょうが、それを認めてしまうと宮迫も解雇処分にする必要があります。何より、宮迫はどうやら今回のギャラを申告していなかったようなので、脱税行為になります。これは吉本が許しても法と社会が許さない事案です。宮迫としてはますます、ギャラをもらっていたことを認めるわけにいかない理由になるわけですね。
痛いのは宮迫を失うことではなく違約金
ここで、吉本にとって宮迫を解雇にするかどうかは実はたいした問題ではないと思われます。代わりのタレントなんていくらでもいますから。痛いのは、違約金でしょう。解雇となれば、出演する番組やコンテンツの即時自粛騒動になるでしょう。その際に発生する違約金は数十億単位で、いくら高収入の宮迫であっても個人レベルで支払えるものではありません。差し当たって吉本が責任を取ることになります。今後、解雇するにしろ謹慎させるにしろ、今ある仕事をソフトランディングさせなくてはならないわけですよ。
そしてその間に話題として鎮まってくれれば儲けもの。
オフホワイト不倫なんてどうでもいい
今回の事件を機に、オフホワイト不倫を持ち出して「まったく宮迫というヤツは」と批判する意見も多数見られますが、浮気と今回の事件はまるで次元が違います。浮気はあくまでプライベートな話。家族以外に特に迷惑をかけることはありません。しかしこの事件は、吉本と社会全体を敵に回すような行為であり、ある意味ドラッグと同等か、あるいは“素面”の状態でやってる分、ドラッグより悪質とも言えるわけです。
だが、お笑いファンとしてはそんなこともどうでもいい
以上は、吉本の内部事情と今回の事件の影響を客観的に分析したものですが、ここからはお笑いファンとしての意見です。
何も生み出さない芸人・宮迫はお笑い界に要らない
もうね、そんなことどうでもよくて、宮迫にはテレビに出てほしくないのです。ツイッターでも擁護する意見は驚くほど少ない宮迫ですが、これが２ちゃんねるに行くと、もう何年も前からボロクソです。それは２ちゃんねるだから？いやいや、私から見て正当な評価です。２ちゃんねるにはシビアなお笑いウォッチャーが多いからなんです。
宮迫の口から出る言葉は過去に誰かが言ったこと
フジモンの「宮迫さんって生み出しませんやん」という言葉通り、宮迫は自分からは何も生み出さないパクリ芸人です。宮迫のボケは松本か誰かのボケだし、宮迫のツッコミは後藤か誰かのツッコミです。ソフトな形とは言え、これ後輩から指摘されるって相当なもんですよ。もちろん、ハードなお笑いウォッチャーはそのとっくの前に見抜いています。
たっぷり間を取って面白くないことを言う
ワイワイと盛り上がってる中、流れを止める宮迫の「ちょっと待ってちょっと待って！」にお笑いファンは一人として期待しないのです。どうせ「お前しばくぞ」とかなんとかのいつもと同じことしか言わないから。たっぷりと間を取って面白くないことを言う。後輩は気遣って笑う。要らないんです、こんなの。
宮迫みたいなリアル“くず”芸人は淘汰されて然るべきなんですが、まーうまいこと需要にハマってるんですね。将棋の歩のコマのように、スペアでしかないのに、スペアとしての需要がずっと続いてる感じ。
歪んでない芸人が面白いわけがない
同様に、俳優としても声優としてもゴキブリのようにホイホイ出てきては「あー、芸能人って素晴らしい」という満足げな表情。芸能人であることに満足している芸人なんて面白いわけがないんですよ。
芸人たるもの、鬱屈した何かを表現してこそ笑いが生まれるのです。何をやっても満足しないし、そもそも普通ではない、どこか異常であるか、あるいは異常であろうとするから、芸人として面白いんですよ。普通の芸能人になろうとして、その状態に満足している宮迫にお笑いファンはなにひとつ期待していないのです。
有能な芸人の席を奪うな
イヤなら見なきゃいい？いやいや、宮迫がテレビに出てるせいで、別の誰かが出られないのですよ。見なきゃいいなんて問題ではないのです。
今般の事件を良いことに叩いていると思われたくないので、ハッキリ言いますが、事件とは関係なく宮迫には引退して頂きたい。こいつがいると芸能界のレベルが下がります。アベンジャーズも宮迫が声優やってるので観ませんでした。だから、今回の事件の始末としてではなく、今回の事件を機にやめてくれませんか？もう十分稼いだでしょう？
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