最近毎週(?)やってるドッキリ番組で、「飼い主が悪漢にさらわれたら犬はどうするか」ってネタありますよね。
んで、その悪漢に立ち向かってワンワン吠えたりする犬を見ると、「おお、忠犬だなぁ」なんて気がしますわな。
しかしながら、犬のしつけって、これとは逆方向に向かってやるもんなんですよね。「飼い主はこの世の最強であって、誰かにやられたりピンチに陥ったりもしない」という大前提を犬の脳に植え付けることこそがしつけなんです。シーザー・ミランの番組観てたって、毎回言うことは同じ。飼い主が堂々として、犬を落ち着かせるのだ、と。
で、いわゆる「問題犬」と言うのは、凶暴性や無駄吠えという症状を持っているわけですが、これは「飼い主が弱い」ということが第一の原因になります。
私の例で言えば、私が子供の頃飼っていた犬は誰もしつけを施さなかった問題犬でした。もちろん、私にとっては可愛い犬でしたが。コイツは、私の部屋に誰かが入って来るや、それがたとえ家族であってもものすごい勢いで吠えたてて追い出したものです。おふざけであっても、私が誰かから叩かれようものなら、その相手に吠えたて、下手すると噛みつくこともありました。何もない状態でも、私が「たすけてー」と叫べば、その周りにいる人間は全て攻撃対象になりました。
この様子を見た人は、この犬を「忠犬」と呼んだのです。
しかし、違います。
「忠犬」であれば、主人である私に対して忠実なはずですが、私にも唸りましたからね。主人に忠実なのではなく、自分より目下の存在を「守ってやってる」だけだったのです。
コイツであれば、例のドッキリの状況になればそりゃあ守ってくれるでしょうね。
対して、今飼っている犬たち。私の部屋に入ってこようが、私が「たすけてー」と叫ぼうが無視です。多分、殴りかかられても知らんぷりでしょう。
あの状況になって悪漢に立ち向かう犬はバカってことではないんですよ。なんせあんな状況って普段ありませんから、うちの犬だってどういうリアクションをとるかは分かりません。ただ、「立ち向かうから忠犬」というわけではないですよって話でした。
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