犬にとっての幸せとは~「犬は家族」だと本当に思ってる?

柴犬食事 その他
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私は犬に金をかけない

1ヶ月に1度必ず犬を美容院に連れて行く飼い主。
犬の誕生日にケーキを買い、大晦日には人間用より高い犬用の年越しそばを買って犬に食べさせる飼い主。

私は絶対にしない行為です。
なんせ、私は犬を美容院に連れて行くということもしたことがありませんし、ロイヤルカナンのような高級フードを買ったこともありません。とにかく犬に金をかけたくないのです。

ケチなの?

合理的に商品価値の説明できないものに金を使うのが嫌ですし、単純に貧乏というのもあります。うちでは保護犬含め3匹の犬がいて、経済的な余裕がありません。フィラリアとワクチンだけで年間5万円が飛びますからね。

でも主たる理由はそこではありません。

飼い主の自己満足

当たり前ですが、犬には誕生日や大晦日といった概念を理解することは絶対にできません。犬にとっては、訳も分からないままいつもと違う食事が振舞われます。それどころか、いつもと違うその食事が口に合わないからと食べない犬もいて、うちに回ってくることもあります。うちの犬どもには一切の好き嫌いがありませんから、バクバクっと平らげてしまいます。なんですかこれ。

この、犬の誕生日にケーキを買って帰るような行為って一体何なのかというと、以下の2つになります。

共感の押し付け

犬を愛するあまりにどこへでも犬を連れ回し、インバウンド設定された200円の大判焼きや500円のソフトクリームを買っては犬に与え、「ほら、幸せそうでしょ」とSNSにアップする。

犬を愛しているから犬には幸せになってもらいたい。

そのためには、自分が幸せだと思うことを犬にもやってあげる。

これが「共感の押し付け」であり、さらにそれをSNSでアップすることによりフォロワーにも共感させるわけですよ。

その際、犬にとってどういうメリット/デメリットがあるかはどうでもいいことです

 

私の知人には、グラムあたり4桁の価格の牛肉を犬の誕生日に与える飼い主もいます。

そんな高級肉、私も食べたことがありません。

そのクラスの肉になると、「肉の値段を知ってこその味」になるでしょうが、当然犬にその価値も味も分かる訳がありません。

ちなみに、肉食動物が獲物を捕食する部位の順番は、まず胃とその内容物であり、次にその他の「ホルモン」。人間、とりわけ日本人が好む脂身たっぷりの部位は後回しです。つまり、犬にとっては別にありがたくないわけですよ。グラム2000円の霜降り高級和牛肉より、グラム30円の鶏レバーの方が美味しかったりするのです。

免罪符

性質的には同じですが、「免罪符」という認識はある程度自分を客観的に見ている分マシと言えるでしょうね。

「普段仕事で10時間も一人ぼっちにさせてごめんよ。せめて誕生日くらいはケーキを…」ま、やってることは同じなんですが。

さらにこのことをもう少し掘り下げてみると、皆、飼い犬が家族であるということに自信が持てないでいるのです。

私が「犬は家族♪」というフレーズが大嫌いなのは、わざわざ当たり前のことをなぜ言わなきゃいけないの?と思うからで、そういう人達はわざわざ言う必要があるのですよ。

つまり、自分と飼い犬が家族という共同体であることに自信がない、犬がうちに来たことによって(犬を金で取引して家に連れ込んだことによって)その犬が幸せなのかどうか常に不安に思っているのです。

その自分への言い聞かせとして「犬は家族♪」「これで良い、がんばれワタシ♪」と念仏を唱えているのですよ。

 

キラキラ生活の道具にされる犬?

人間の子であっても、1歳2歳だとまだ誕生日という概念が理解できません。

しかしその思い出や写真に残した光景は、後から本人が反芻することができます。ああ、大事にされてたんだな、と。

しかしながら、犬にはそういう時期は永遠に来ません。完全に飼い主側の自己満足だけで終わってしまうわけです。

 

感覚を捨て、理性を持て

私のこの指摘は、犬との生活すべてに関わってきます。

犬を引っ張るのが可哀想でリーダーウォークができず、その結果精神的に不安定な犬にしてしまう。

もっと欲しそうな目が耐えられなくて食事量を減らすことができず犬を肥満にしてしまう。

これらの問題は、飼い主である人間が主観的感覚から逃れられないことが原因です。

「与えるべきでない」という理性的判断はあるのに、それ以上に「でも可哀想だから」という感覚的判断が上に来てしまうわけですよ。

 

犬にムダ金使う人はしつけもできない傾向

犬が理解できようができまいが、無駄な金を使おうがそれは飼い主の稼いだ金だから好きな使い方をすれば良いのです。

問題は、犬とまともな触れ合い方ができているか、まともなしつけができているかどうかなのですが、この手の飼い主はできていないことが多いんですよ。

自分の気持ちが優先されてるから。

毛が伸びる犬を美容院に連れて行かないということは、当然自分でトリミングするわけですが、素人がやるもんだから雑過ぎて笑われたりしますよ。

でもそんなこと犬は気にしません。だって分からないから。顧客満足度100%です。

綺麗に散髪されようが、あちこち毛が跳ねていようが、犬には知ったこっちゃないのです。

衛生的に問題なければそれで良いわけですよ。

それでもうちの犬はめちゃくちゃ愛想が良いからいろんな人に撫でられ、おやつをもらって幸せそうにしておりますよ。

 

じゃあどうすればいい?

ここまで読んだら分かる人には分かるし、分からない人はどれだけ読んでも分からないと思うんですが、一応。

「今日はココアがだーい好きな〇〇公園に来ました~♪」
ではなくて、
「今日は私がだーい好きな〇〇公園にココアも連れてきました~♪」
と言い換えることから始めましょう。

これは私の感覚を押し付けているのだという自覚を持つわけです。

それと、こういう活動にちょっと興味を持ってみてはいかがかと。
犬というものが一体何なのかを客観的に見つめ直す良いきっかけになるんじゃないでしょうか。

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あ、言っておきますが、「興味を持って」と言ってるだけで「寄付をしろ」ということではありません。

ご存知のように、ピースワンコには不祥事もありますし、その不祥事が「犬を利用して儲けようとした結果」なのか「資金不足でやむをえず」ということなのかは私には分かりません。

ただ、世の中の飼い主が「着もしないのに無暗に買い揃える服」や「誕生日ケーキ」に使う金は、適切にさえ使えば、理由もなく殺される犬に回して救えるかもしれないってことです。

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