もうパソコンのスペックって気にしなくていい?
パソコンのスペックを気にしなくなってどのくらい経つでしょうか。
Windows時代になってしばらくの間、「パソコンの性能は1年半で2倍になる」と言われていました。そしてそれはユーザーが体感できていました。
元々、テキストベースのOSにはオーバースペック気味だった古典的なパソコンに半ば無理やり乗っけたのがGUI(MacOSやWindowsみたいな、グラフィカルでマウスで操作するやつね)がWindowsでして、パソコンユーザーは今度は逆に慢性的スペック不足とOSの不具合にかなりの長期間悩まされることになります。
OSもアプリも高性能化し、CPUを乗せ換えてもメモリを増やしても、しばらくの間はマッチョでいられるけどあっという間にフニャフニャの虚弱体質になってしまっていたのですよ。Windows95時代に、メモリを倍にするために3万円もする8MB(GBの1000分の1ですよ)を電器屋さんに買いに行ったり、同じコストでちょっとでも高性能なパソコンを手に入れるために自作したりしたのが懐かしい。
ところが、Windowsも7くらいになると、もう一般的なビジネスユースではほとんど困ることがなくなってきました。XPまでは、Windowsの新バージョンが出る度「一日でも早く!」とバージョンアップしてきたユーザーも、それ以降は「別に困ってないけど。それより今使ってるアプリ使えるの?」ってな感じになっていったんですね。
ハード面でもスペックを気にするのはもはやゲーマーだけ。
パソコンが遅い?じゃ、SSD入れよっか♪
そんな私でもいまだに拘っているパーツがありまして、それがキーボードなんです。
拘るべきはキーボードだ!
キーボードなんて全部同じじゃねーのって?
そうですね。家電量販店のパソコンコーナーに並んでいるキーボードは基本的にどれも同じです。私が使っているのはそういうものではありません。
私が使っているのは「メカニカルキーボード」です。
いや、知っとるわい!!
という貴方はかなり古くからのパソコンユーザーかゲーマーか、かなり拘りのある方でしょう。実は多くの人はその存在すら知らなかったりするのです。
メカニカルキーボードは、その機構がかなり贅沢にできていて、「叩き心地」が極上なのですよ。これは触ってみないことはにはなかなか伝わらないのですが、敢えて言うなら、マウスをクリックしたようなカチッカチッという感覚がキーの一つ一つで味わえるのです。
…と説明してもこの快感そして疲労感の薄さは伝わらないので、家電量販店ではなくパソコン専門店に足を運んで是非その手で触ってみてください。ちゃんと「メカニカルキーボード」と大きく書かれていますので。
どうせメカニカル使うなら青軸を
そしてそのメカニカルキーボードの中でも、私は「青軸」しか使いません。
あ、古いユーザーがなぜこれを知っているかと言うと、メカニカルキーボードは高級品であるにも関わらず、大昔は8ビットのホビーパソコンでもこれを純製品として採用するものがあったからです。
私はMSXという家庭用テレビに繋げる貧乏人用のパソコンしか持っていなかったのですが、友人が持っていたPC-8801のキーボードが青軸で、意味もなくカチャカチャ触らせてもらってました。でもそいつん家は金持ちで、金持ちはソフトもいっぱい買ってもらえるんですよ。残念ながらうちはそうではなかったので、アマチュアプログラマーが作ったプログラムリストが載っている雑誌を買ってはそれを家のパソコンでチマチマ打ち込んで遊んでいたわけです。俺の方がはるかにキーボード使ってんのに、ゲームしかしないお前がなぜこんな高級キーボードを使ってるんだ!と静かな怒りが沸き上がってきたものです。しかもその頃、キーボードの構造の違いなんぞ知らなかったんで、家のパソコンに向かって「お前はなぜフニャフニャしとるんだ!たまにはカチカチ言ってみろ!」と辛く当たってしまったこともありました。
閑話休題。
タイプライター風Bluetooth青軸キーボード
というようなことで、私はもう10年位青軸キーボードを使っているのですが、以前からワイフが自分もほしいと言っていた、タイプライター型の青軸キーボードをこの度プレゼントすることになりまして、それが家に届きました。
タイプライター風デザインのキーボードはいくつか発売されていますが、中でもこれは最かなりタイプライターっぽいですね。
タイプライターっぽさだけでなく、ゲーミングキーボードでは当たり前になっているキーが光る機能も持ち合わせています。
ご覧のとおり、テンキーがないだけでなくファンクションキーのメリハリもないので視認性は決して良くはなく、ビジネスユースには向いていません。
しかし、ただ文章を入力するだけならそこはさすがに青軸メカニカル。やはり極上です。
真横から見ると、メカニカルのスイッチ機構がよく分かります。しかしカッコイイですね。
音はこんな感じ。気持ちイイですね。これが青軸の音です。
ちなみに、本物のタイプライターってキーがかなり重い上にストロークが深いので、打っててめちゃくちゃ疲れるんですよね。当時のキーパンチャーは、おそらく手や腕に慢性的に外科的な疾患を抱えていた人がかなりの割合でいたと思います。
しかしこのキーボードがタイプライターっぽいのはデザインだけ。ひたすら青軸の快感を味わうことができます。
安くなったメカニカルキーボード
ところで メカニカルキーボードの価格は最近急速に 安くなってきています。
いわゆるゲーミングキーボードというカテゴリーができて、ゲーマーといえばメカニカルキーボードというのが当たり前になり、価格競争が生じたのでしょうか。かつては光る機能も何もない ただの青軸キーボードが1万円台前半するのは当たり前でした。ところが2年ほど前に大阪日本橋を散策していると英語配列の青軸キーボード が4000円台で売っているのを発見し思わず衝動買いしてしまいました。
さらに今、ネットを開いてみると日本語配列の青軸メカニカルキーボードが5000円前後で売っていたりします。前述のタイプライター風キーボードは1万円ちょっとですが、デザインにこだわりがなければ、メカニカルキーボードが5000円前後でで手に入ってしまうのですよ!
現時点(2022年4月11日)でどのような製品があるか、Amazonで見てみると、
ロジクールという皆が知っているメジャーメーカーの、日本語配列&テンキー装備青軸キーボードで9,800円となっています。
メーカーに拘らなければ、
青軸+日本語配列+テンキー搭載という条件で4,910円。いわゆるゲーミングキーボードなので、人によっては下品にも見えるかもしれないデザインですが、当然ビジネスユースに耐えるものです。
青軸のテンキーのみという製品も当然ながらあります。極端に数字の入力が多いユーザーには選択肢になりますね。実際の仕事では、文字よりも数字の入力の方がミスが許されないので、「テンキーこそ青軸」という選択は理に適っているかもしれません。
あ、今頃書くのもアレですが、普通のキーボードであれば「この程度の強さであれば入力されているだろう」という判断しかできないところが、青軸の場合、入力を受け付けた際は「カチッ」という明確なクリック感があるので、入力ミスがかなり少なくなります。
ついでですが、より良いタイピングライフを実現するために意外と盲点となっているアイテムがアームレスト(リストレスト)です。多分皆さん商品自体はご存知だと思いますが、キーボードの手前に置いて自分の腕(手首)を乗っけるアレです。
知ってはいるけど使ったことないって人多いでしょ?一度使ってみてください。めちゃくちゃ楽だから。私はキーボード叩きすぎて手、手首、腕、肩まで慢性的な痛みがあるのですが、これ使うとかなり軽減されるんですよ。
特に、先に紹介したタイプライター風キーボードみたいな高さのあるキーボードだと、長時間の作業で結構手が疲れてくるのでお勧めです。
ほなまた。
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