ゲーム依存症(3)~ゲーム廃人になるのは自己責任?~

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ゲームで廃人になるのは自己責任?

社会人だと「自分で稼いだ金をいくら使おうが勝手だ!人の趣味に文句つけるな!」と主張する人もいます。特に昨今は個人を尊重する考え方から、このような主張もある程度の説得力を持ちます。

しかし、「自分の金だから」「自己責任」はどこまで通用するのでしょうか。またしても実際の例ですが、複数の子供がいるにも拘らず、家にいる間スマホを離すことなくゲームに没頭し、子供の面倒を見ないばかりか、ゲームに毎月何万円もの課金(誤用)をしながら、子供の大学は奨学金、なんてバカ親がいるんですよ。

「そういうヤツが結婚して子供を作るのが間違ってる」
と言ってしまえば簡単ですね。でもその言い分を認めてしまうと何が起こるかって話です。「ゲーム」を「酒」や「ギャンブル」に置き換えると、この手の話は大昔からあるんですよね。ってことは、ゲームは酒やギャンブルと同質のものということになるんです。

「一緒にするな」と言いたい人もいるでしょうが、私だって毎日酒を飲んでるけど酒で失敗したことはないし、身を滅ぼすようなこともありません。それこそ「一緒にするな」と言いたいものですが、そうでない人がいるのも事実です。

「自己責任」なんて言ってしまえば、ドラッグの類だってそうで、基本的には自己責任なんですよ。もちろんドラッグが原因で他人に危害を加えるという可能性もありますが、昔からドラッグが規制される理由はそこではありません。本当の理由は「人間が人間でなくなる」ことです。子供がいるのにゲームのせいでネグレクト、果ては大学の授業料も出せないとなれば、それはすでに人間の理性を失った廃人です。

人間でなくなるとは、本来生産者となって国を豊かにしていくべき存在が、最終的には生産も消費もせず、ただ死ぬのを待つだけの存在になってしまうということです。

酒やギャンブルに溺れる人は、何らかの形で破滅を迎えて初めてその愚かさに気づきます。何とか社会人の体で生き永らえているように見えても、それはたまたま家族のサポートなんかがあったりするだけで、家族に逃げられたらどうしようもありません。

やっぱり1日6時間は異常ではないか?

ゲームをこういう脈絡で語ると大げさに思われるかもしれませんが、私は全くそうは思わないのですよ。自制が利くなら結構。それは「趣味」です。しかし上記のような例は調べさえすれば日本中でいくらでもありそうな話です。

分かりやすいレベルの問題にならないまでも、1日6時間と大金をゲームにつぎ込むような人ってやっぱりまともじゃないと思いますよ。お金はどんどん使ってください。その方が経済が回りますから。ただ、ゲーム業者だけにつぎ込むというのはいかがなものでしょう。趣味には没頭してください。でも6時間を3時間にして余った3時間でほかの趣味や勉強に充てられないでしょうか?

この長時間のゲームが、その人の将来にどれほど貢献するかと言えば、ほとんどの場合しないと思うんですよ。中にはゲーム実況やブログで稼ぐなんて人もいますが、ほんの一握りで、ほとんどの人は搾取される側の人間です。

「課金」という名の泥沼

ネットゲームにおいて、「あ、これあかん」と思ったのは所謂「課金」でした。ゲームは商品なので金を出して買うのは当たり前なのですが、ゲームメーカーは「アイテム課金」という禁断の手法に手を出してしまったのです。そろそろ歴史も長くなってきたので、もはや今の若い人の間には「それのどこがいけないのか」と疑問を持つ人も出てくる頃でしょうかね。

商売の方法以前の問題として、アイテム課金がどうしようもないのは、ゲームの価値を大きく棄損するものだからです。

ゲームは本来、現実世界とは別の電脳空間に入り込んでその世界を楽しむ行為に他なりません。一旦入り込めば、そこには現実の自分とは違う自分が主人公になって、装備を整えて冒険の旅に出たり、閉じ込められた家から脱出を試みたり、お姫様を助けるために無数の亀を踏みつけたりするわけですよ。ネットゲームなら、年齢も性別も出自も貧富の差もなく、全てがフラットな関係でコミュニケーションを楽しめる……はずでした。

アイテム課金は現実世界と電脳空間を繋げてしまったのです。ゲーム内での「この武器を買えばあの鎧が買えない」とか「このルートは早いが危険だ」といった判断材料ではなく、現実の自分の財布から判断することになります。そして現実世界の貧富の差がゲームにそのまま反映されることになります。

これって早い話、たとえ局所的にしろ、ゲーム文化を破壊する行為なのですよ。

さらに悪質なのが「有料ガチャ」。ゲームをギャンブル化してしまった訳ですが、成功すれば現金が手に入る本物のギャンブルと違って、手に入るのがアイテムやキャラという幼稚さ。

韓国から輸入される形でもたらされたこのネトゲの手法、「こんなのに乗るバカがいるのか」と思いきや、これが今や立派なネトゲの収益モデルになってるんだから驚きます。

あるサイトを覗いてみると、あるゲームへの毎月の課金が0~2万円だと言います。これが【毎月】で、さらに驚くのが、この程度は「微課金」だと言うのです。いやいや、こりゃすごい。2万円と言えば、私のゲーム出費に換算すると、デスストランディングとシェンムー3とゼルダの伝説BotW全部足してまだちょっとお釣りが来ますね。しかもこれがひと月ではないというのですから、何という優良(有料)コンテンツでしょうか。

そりゃゲームメーカーだって真面目に大作作るより、ソシャゲに足を踏み入れたくなるわけですね。

射幸心を煽られてノるヤツはやっぱりバカ

言いたくはないけど、やっぱりバカだと思いますよ。射幸心を煽る手法にまんまと引っかかって金をどんどんつぎ込むんですから。その金ちょっと積み立てりゃ海外旅行にだって行けるじゃないですか。

その人1人に注目すればただの大きなお世話なんですが、これが日本全体ってことになると、国力に関わってくるんですよね。例えば、年間30万円を趣味に使うとして、

30万円分旅行する
30万円分英会話教室に通う
30万円分カメラに使う
30万円分映画を観る
30万円分本を読む
30万円分ガチャを回す

趣味のお金だとしても、その人の身に付く付かないというのは必ずあるはずで、収入も変わってくるはずですよね。で、30万円分ガチャを回すという行為は、どう考えても成長に繋がらない、多少の良いことがあったとしても、少なくともこの中では一番下であることは間違いないでしょう。ガチャを回し続けて10年後に収入が上がってるなんてことはまずないはずで、これを別の趣味にしたら変わる可能性があるんですよ。そしてひいては日本の国力まで変わってくるんです。

このサイトによると、SMART GAMEユーザーのうち、課金額が5万円以内に収まっているのは約93%ですが、10001~50000円使ってる層が最も多くて38.3%だとのこと。年間30万円って割と芯に当たってますね。やれやれです。

大まとめ

もう一度書きます。「ゲームに救われた」という僅少なエピソードをもってゲームの長時間プレイを正当化できるのは、実際にそういう体験があった人だけです。わずかな例をもって全体を語るのは暴論。だったら同様に、ゲーム廃人の例をもって「ゲームなんてするな」という結論も導けます。

当たり前のことを書きますと、
ゲームで救われた人もいればゲームでダメになるヤツもいるんです。

少なくとも今ゲームに使ってる金と時間の使い道を見直して損はないでしょう。

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